きづいたのです。
そこに、かみさまがいるのです。
「は?」
このくににはやおよろずのかみさまがいるのです。
それこそそのへんのいしころにだってやどっているのです。
せんせいがいっていたのです。
だからぼくはきづいたのです。
「それは、『気付いた』んじゃなくて、『知った』といわないか?」
いいえぼくはたぶん、もっとまえからしっていたのです。
けれど、きづいていなかったのです。
そして、もうひとつきづいたのです。
「もう一つ?」
ぼくはこのかんがえがとてもすきなのだということです。
よそのかみさまのひとりやふたりどんとこい! な、このかんがえがあったおかげで、ぼくはくりすますにけーきをたべて、ぷれぜんとをもらえるのです。
「そーかそーか、そりゃよかったな。それよりお前の家どこだよ。いつまでたってもたどり着かないじゃないか、この酔っ払い」
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後輩をなんとか無事に送り届けて一人になって、俺は夜空を見上げた。
よく晴れた空だ。こんな場所でも、深夜ともなれば結構はっきりと星が見える。
そういえば俺は星座の話が好きだった。あれはギリシャ神話だったはずだ。
瞬く星が神話の勇者たちだと信じて疑っていなかった。それでも、月では兎が餅をついていた。クリスマスにケーキを食べて、大晦日には除夜の鐘。年が明ければ神社に詣でる。
楽しくていいよなぁ・・・・・・。
ヘラクレスの浮かんでいる辺りをもう一度見上げて、一人で笑った。
やっぱり俺も酔っているのかもしれない。